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INTERVIEW グラフィックデザイナー 岩井遊

歴代のHOW I ROLL各モデルのグラフィック(KICK ITは除く)をデザインしてきた岩井遊氏(通称:ASB)。
グラフィックデザイナー且つ無類の自転車好きで、HOW I ROLL以外にも自転車ブランドのロゴやバイクショップのロゴのデザイン等々、自転車好きならではの動きをみせるグラフィックデザイナー。

今回はそんなASB氏に大好きな自転車/デザインに関して色々インタビューをしてみようと思います。

-先ずは自己紹介をお願いします。

1973年2月4日生まれ、46歳。
基本的にはグラフィックデザイン的な事を営んでいます。
90年代半ばからNYマンハッタンに移住。帰国後はONEGRAM(現Supreme Japan)でSupreme日本支店の立ち上げや、自社ブランドのグラフィックなどに携わったのち、現在はフリーランスデザイナーとして活動しています。

-NYへはどんな目的で行ったのですか?

留学です。そしてちょうどその頃94、95年から98年辺りのNYは、音楽やスケートボード、ファッション、アートなどなど、ストリートカルチャーが本当に新しく変わっていった年で、今までレコードでしか聞けなかったミュージシャンのライブが近所で聴けたり、ギャラリーや美術館も気軽に行ける環境の中、スケートボードに乗っていた自分にはラリークラークのKIDSに出演していた連中やSupremeにたむろしていた悪ガキ達とスケートしたりハングアウトしたりと二十歳そこそこの自分にとってはとても刺激的な体験が出来たなと思いますw

-自転車は乗ってなかったのですか?

NYいた頃は自転車は数分でパクられるので一度も乗ることはありませんでした。。。泣
そう思うとNYの街で見かけていたメッセンジャー達はすごいリスキーな仕事をこなしているなとリスペクトしかありません。。

-自転車が好きになったのはいつですか?またきっかけを教えてもらえますか?

原体験的に言えば小学生の時に、父親と兄貴がロードレーサーにハマっていた時期があり、自分にはサイズもデカかったのでほぼ乗ることはできなかったんですけど、子供ながらにクロモリフレームやカンパニョロのパーツの格好良さを知りました。あと近所の友達が持っていた黄色いYAMAHAのMOTO BIKEを借りて乗り回していた事は多少影響あるかもです(笑)

最初に自分で買ったBMXは2000年頃かな?友人のRIP ZINGERに通勤にも使える様なBMXが欲しいと相談したところ、渋谷のSTORMYに兄貴(現W-BASEのマネージャー元章氏)が働いているとのことで、彼からSE RACINGのFLOVAL FLYER 24″ (USA MADE)を購入、本格的にアメリカ的な自転車の魅力にハマっていきました。

*MOTO BIKE:バイクメーカーのYAMAHAが1970年代に発売した前後サスペンション付きのモーターサイクルのような自転車

-アメリカの自転車が好きなんですかね?

そうですね、やはり最初に元くんから買ったSE FLOVAL FLYERとの出会いは大きいですね。フレームの溶接具合やデカールのグラフィック、SE RACINGのブランドイメージなどなど、これぞアメ車!って所にとても惹かれました。

それから第一次ピストブームをモロに体験し、イタリアやヨーロッパ車の魅力を再確認しましたが、その中でもやはりBROOKLYN MACHINE WORKS ”GANGSTER”のアメ車的な存在は抜きに出ていたと思います。B.M.Wもこれからまた新しいリリースがあると思うととても楽しみですねっ

*BROOKLYN MACHINE WORKS:1996年創業。NEW YORK BROOKLYNの自転車ブランド

-HOW I ROLLのグラフィックですが、多少はこういうデザインで描いて欲しいなど要望はいつも伝えますが、どのようなプロセスでデザインを仕上げていくのでしょうか?

まずはブランドの世界観やプロダクトの成り立ち、グラフィック的なルーツを踏まえ、古くも新し過ぎもない落としどころで仕上げるのが自分のスタイルなのかなと思います。あと、依頼される側の希望するイメージやアイデアが明白にあれば、一緒に作り上げていく様な共同作業も好きです。

-以下は今までのHOW I ROLLのデカールデザイン
全てASB氏によるもの

-自転車のグラフィックをデザインをする上で苦労などありますか?

もちろん毎回産みの苦しみはありますが、実際に自分が乗った時を想像しながら作業していると、自然に出来上がる事が多い気がします。

-T19とHOW I ROLLのコラボレーションモデル”MINIUM”のデカールいいですよね。T19の大瀧さんとの仕事はどうでしたか?思い出話等あれば教えてください。

オーサン(大瀧さん)との最初の仕事はHOW I ROLLとT19のコラボ24インチ”TWO FOUR”のフレームデカールでした。軽く打ち合わせをした後に、60年代のクライスラー / NEW PORTやVALIANTの車体やエンブレムの画像が送られてきて、あとのデザインは任せた!w という感じであれを仕上げました。

2回目の”MINIUM”はオーサンの中に具体的なイメージがあったのでそれをブラッシュアップしたり、俺からも新たに提案したりと二人の共同作業でしたね。これが彼との最後の仕事になってしまうとは、、このフレームには本当に思い入れがあります。。

*T19:東京のスケートボードチーム/スケートボードカンパニー

-最後の質問になります。今後のプランを教えてください。

夏に向けて自転車のメンテナンスやカスタムをしたいと思います!w

-ありがとうございます!

INTERVIEW MASH SF 花澤洋平

みなさん花澤洋平という人物を知っていますでしょうか?

現在彼は自転車とは少し距離を置いた生活をしています。
ではどうして彼にインタビューをするのか?

その訳は彼が日本人で唯一の*MASHライダーだったから。

今でこそコンペティションのイメージも持ち合わせているMASHですが、約10年前彼が現場にいたその瞬間はどうだったのだろうか?
わかっているようで、わかってない当時のMASHが聞けるのではないか?

HOW I ROLLとMASHは特に関係はないのですが、当時日本からMASHを見ていた一個人的にとても興味がある内容。

今回はそんなことから、MASHに関しての質問を彼にぶつけてみようと思います。
どんな話が出てくるかとても楽しみです。

*MASHはアメリカ•サンフランシスコからFixedgear(ピスト)カルチャーを世界に先駆け発信した集団。現在はオリジナル製作の自転車、パーツなどをリリースし集団からブランドへ成長

-先ずは自己紹介をお願いします。

花澤洋平です。
千葉県木更津出身です。

-自転車とか関係なくアメリカに住むことになったことは以前から聞いてましたが、実際アメリカには何を目的にいったのでしょうか?

いろいろあって…ここではちょっと言えないです。
*本当に言えない話なんで聞きたい方は直接どうぞ

最初はテネシーってとこでノンビリ過ごしたりして、それからニューヨークに住んでみたりして、最終サンフランシスコへ流れ着きました。

-何がきっかけで自転車に乗り始めましたか?

NYに住んでいた頃にSUPREMEに行ったら、突然ロードバイクで現れた奴がいて、しかもデニムのお尻のポケットにアメリカの小さい小旗が刺さっていて…やばい!すげーかっこいい!って思ったんです。

日本では父親がロードバイクに乗っていたから、その時に彼の乗っていた自転車にはブレーキがないとかは見てすぐにわかって、さらにむちゃかっこいいーってなりました。

Art by Keybow

しばらくその自転車の印象がずっと残っていて…
でもその時はその自転車が何かはわかってなかったです。

-そうなんですね。いつそれがFIXEDGEARってわかったんですか?

それからしばらくしてサンフランシスコへ引っ越しました。
友達が家に遊びに来た時に『見てくれよ!俺がこのホイール作ったんだぜって』自分で組み上げたホイールを持って現れたんですよ。
ちょっとよくわからなかったから、これ何って?
そしたら友達はこれはFIXEDGEARって言うんだよって教えてくれたんですね。
でもまだよくわからなかったから、さらに説明を受けて…ブレーキとかないって聞いた瞬間に、これだって!思って。
NYで自分が見たあの自転車だと。

それからその日に友達には速攻で組み上げてもらって、すぐに乗らしてもらって、俺もこれが欲しいってなりました。

*FIXEDGEAR:日本ではピストなどと呼ばれる競輪をルーツに持つ自転車

-すぐにFIXEDGEARを手に入れたんですか?

我慢できないから翌日にロードバイクをベースに固定ハブを取り付け、一台組み上げました。そしてその5日後に競輪フレームを探し始めました。

でも当時のアメリカにはそんな競輪フレームはなかったんですよね。
その時は日本人ということを生かして日本のヤフオクで探し出してアメリカへ輸入しました。

-最初の競輪フレーム(NJS)はどのブランドでした?

当時競輪フレームは日本のヤフオクにもあんまりなかったんですが、偶然落札したそのフレームがNAGASAWAだったんですよ!
そっから競輪フレームはずっとNAGASAWA乗ってます。
ちなみに当時3万円でしたね。
そこからFIXED GEARにどっぷりはまっていきました。

-何がきっかけでMASHに出会いましたか?

サンフランシスコにドロレスパークってとこがあって、夕方とかにいろんな人が集まってくる場所があったんですよ。

まあ適等にいろんな人が集まってて、ビール飲んだりゆっくりチルするところって感じで。

そこにはMike、Gabe、Massanとか、その後MASHって呼ばれるメンバーたちも居て…普通に友達だったんで。

で、Mikeはいつもカメラを回しているんですよ。でもなんでカメラを回しているかはその時は理解してなかったです。まあ普通に自転車のシーンを撮影しているんだなって。

-Mikeが趣味的に撮影をしているように思っていたんですね?

そうです。
そしたら突然ある日洋平のパート撮るからって言われたんですね。
俺のパート?何?最初はよくわからなかったけど、Mikeに今からお前の家に行くから歯を磨いていながら待ってくれって(笑)
それでその日に撮影して、じゃあみたいな感じです。

それでまたしばらく経って2005年くらいかな、1分位のトレーラーみたいな映像が公開されて。
初めて見た時はこれMikeが作ったんだ~すごいじゃんみたいに普通に感心してました。

-ということは撮影の後からMASHを知ったのですか?

そうなんです、撮影したりしている時は別にMASHなんて全く知らなかったです!なんで僕ら草野球していたら、いきなりプロに出場みたいな(笑)最初は全く理解できなかったですよ。

-初期の段階では自分はMASHって認識は他のメンバーにあったのですか?

誰も思ってないですよ(笑)

-なるほど、面白いです。ではMASHになった他のメンバーはどんな人たちでしたか?

一言でいうと不良ですね。
みんなで自転車で出かけてうちに帰ってきて、疲れたな~ふぅ~みたいな感じになるじゃないですか。そしたら持ち歩いている銃とかをテーブルの上にガンって置くんですよ。
こっちはえーっみたいな感じで最初はびっくりしましたね。

-みんな銃は携帯しているのですか?

はい、みんな普通に持ち歩いてましたね。死なないためっていうんですかね。やられる前にやるっていうんですかね。

自分もナイフは携帯してました。
危ない所を歩く時は、刃を出して常にポケットに忍ばす的な…いつでも出せるように。
なんで僕のジャケットのポケット中はいつも穴だらけでしたよ!(笑)

-日本にはない貴重な体験ですね。そのサンフランシスコっていうかアメリカから日本へ帰ってくることになるのですが、そのきっかけは?

きっかけは*HALくんの言葉だったんですよ。日本にたまに帰った時にHALくんにたまに会ってて、彼に日本って今はどうすか?みたいな質問をしたんです。

そしたらHALくんに『みんなが同じ方向を向いてます』って言われたんです。要はその当時日本のストリートシーンの中心にいた人たちが同じ方向を向いていますってことだったんですね。やっぱ自分的には同じ方向を向いていたし….そう言われた時に日本帰ってみよって思いました。

*HALくん:元メッセンジャー/日本のピストブームの立役者の一人

-その後日本に帰ってくるわけですが、東京ではどうしてましたか?

日本帰ってすぐに働きたかったから、W-BASEで働かせて欲しいって話して、W-BASEで働くことになりましたね。でも最初はアメリカとの違いに驚きました。

お店のオープンは11:00からって言われて11:00にW-BASE行ったら、普通日本では30分前に来るんだって怒られました(笑)
今は大丈夫です。

-池袋でのMASH DVDのプレミアは実際に見ていたので表向きなことは知ってはいますが、裏ではスムーズにことは進んでいたのですか?

いやいや~全然です。
彼ら東京ではホテルに宿泊していたんですね。外出して何人かでホテル帰ったらホテルの壁がボムられているんですよ~。
ヤバっ、まじ勘弁だなって思っていると、支配人が出てきてお前らだろって(怒)このホテルにはこんなことするやつらはお前らしかいないって。

で、言い返すしかないから、見たんか~って支配人に言い返すんですけど…

でも壁に描いてあるんですよ、
Massanって(笑)
まじいろいろやばかったです。

-いろいろ大変だったんですね。最後の質問です。あなたにとってMASHとは?

そうですね、普段は過去のことでMASHって今更言うことではないって思ってますけど、でもいろいろな出会いをくれたのはMASHかなって思ってます。

例えば車を運転していたら横にヒロシさんやヨッピーくんがいたりってそれ以前は考えられなかったし。昔は雑誌の中の人だったから。有名な人以外にも多くの人に出会えて友達になれたということが嬉しいですね。

-質問は以上です。貴重なお話ありがとうございます。
最後になにか一言ありますか?

“ヤクブーツはやめろ”

-最近YOUTUBEで公開されたMASH SF 2007 FULL MOVIEはこちら
もちろん洋平氏の若かりし姿もご覧になれますよ。